マルガリータの瞳

チェレステにやられる毎日。

初めてレースに出た話

とある某ツルマスヴェロクラブに加入し数週間後、
Kさんの代理でレースに出ることになった。
初レースは11/3(木)開催のもてぎ7時間エンデューロ、カテゴリは2時間エンデューロソロ。
最初、祝日ってこと知らなくてこいつら平日もレース出るのかよ…って思ってました。へへ。

結論から言うと惨敗。
43位/180名。

以下レース展開。

スタート位置が重要とのことなのでとりあえず前の方に…と思ったらめちゃんこ人いてローリングで前に出ることに。
スタートまでツルマスの方々と一緒に並んで待つ。
面子は僕の敬愛するSさん、最近よく◯し合いをさせていただいているNさん、この頃は若干近寄りがたかったKさん。
そもそもローリングって何?状態だったのは内緒。
スタート10秒前くらいには心拍数が140くらいに。
生来のハイパーアガリ性が遺憾なく発揮される。

そしてスタート。当然前の方が動かないのでちょっと待ってから踏み出す。
Sさんがガンガン前に出ていくのでそれを頑張って追う。
Nさんも呼応して前に出るがSさんほどアグレッシブではないのでとりあえずNさんについていくことに。
Sさんは見えなくなったけど数周しない内にお会いすることになる。本当に4時間お疲れ様でした。

ローリングですら普通にきつく、中々前に上がれない。
というか先頭集団どこだったんだろう。
ローリング解除後、集団のペースが上がりその頃にはN村さんも前に消えてた。
集団は楽だと聞いていたが苦しい。苦しみしかない。
自分の限界を越えたペースだったので心拍数も面白いことになってた。
当人はまっっっっっっっっっっっっったく面白くなかったけど。
今なら言えることだがレースに出たことを真面目に後悔した。レース楽しくないやん。

完全にオーバーペースだったので30分しない内に右足のふくらはぎがつった。
痛すぎてうめき声あげてたな…。
某ファンタジーチャリマンガの御堂筋君が片足終わってももう片足で踏んだるわ!みたいなことしてたけど無理。
ビンディングで強制的に足が動かされて激痛。
最終的にはキッズたちにも抜かれる始末。
あまりに惨めすぎてリタイアしようか考える。

このまま走って何の意味があるのか?
上位を狙えないレースに価値があるのか?
誰にも義理立てする必要が無かったら本当にリタイアしていたと思う。
私はKさんに枠を譲ってもらい、Sさんにはレーゼロをお借りして今ここにいる。
少なくともお二人に報いるべきだと思った。
リタイアしてもお二人はよく頑張ったと労ってくれたかもしれないが。…いや多分怒られたか。

とりあえず補給食を全部食べて落ち着く。
自分にとってこのレースはもう何の意味もない。
なら何をすべきか。意味のないレースを全力で駆け抜けるのみ。

心はレースに帰ってきたが足は死んでいた。
確かダンシング出来ないほどに…
坂でサドルからケツを浮かした瞬間「あっ…」ってなったから間違いない。
ふくらはぎに極力負担をかけないペダリングを試行錯誤していく内に安定してきたので集団を取っ替え引っ替えする。
もてぎは参加者多いからそこらにたくさんトレインがあってキセルし放題。
この時が一番楽しかったな。
常に周りの状況を確認して何が最善か考えを巡らせるのがレースっぽかった。

そんなこんなでラスト1周を告げられる。
私の集団はそこそこ速かったので追い抜きラインで進んでいたが坂で新城トレインをパス。
新城選手、今年はステージ優勝してほしい。
実はこの新城トレインにN村さんがいた(らしい)。
私が前に行ったのを見て後ろから追い掛けてきて最後のカーブですっ…と抜かれた。
レース前に「宮くん(私)には負けないかなー(笑)」と煽られて割と頭にきていたのでかなり悔しかった。
少なくともN村さんは午前のチームエンデューロに出ていたので不利な条件だったのにも関わらず、だ。
今回は実力不足、としかいえない。

だが次は負けない、と固く心に誓った。
そしてこの因縁の対決は数ヵ月後に実現することになる。
それは後ほど書きたいと思う。

このレースは数ヵ月経った今でもよく覚えている。
それほど衝撃的だったし楽しかった。ただそれ以上に悔しかった。
翌日は仕事だったがレースの反省ばかりしていたくらいだ。(仕事しろ)
結果は散々だったが誘ってくれたSさん、枠を譲ってくれたKさんには感謝しきれない。
今年はお二人の役に立てるよう奮起したい。

あとN村さんは次◯します。

初めてヒルクライムした話 (追記版)

f:id:cheleste:20170118004007j:plain2017/1/17 大幅に追記修正

とある8月の土曜の午前4時。
僕は駅前で慣れない輪行の準備を必死にしていた。
輪行をするのは納車の時以来なので
やり方はほぼ覚えていなかった…。
解体は慣れたものだがその先が未知の世界。
どうしてこうなったか、三日前に遡る。

ロードバイクを買ってから早2ヶ月。
それなりにロングライドをしてはいるものの、
イマイチ上達しているか分からない。
そんな時、兄からこんな言葉を貰う。
「お前のケイデンス低くない?」
何故かケイデンスは一切計測してなかったので
低いとか高いとか意識していなかった。

回せばええんやろ?簡単やん?
と思ってたがこれが結構難しく中々回らない。
どうしても尻が跳ねまくって面白い乗り方をしてる変な人になる。
僕は行き詰まった。
自転車ってどう乗るんだっけ?理想のペダリングって何?

会社で休憩中、
いつものようにロード関連のブログをぼーっと眺めていると峠に行ったレポートが結構面白いということに気付く。
これだ。ヒルクライムだ。
ちょっとした坂なら何度も走ったことはあるが
本格的なヒルクライムはしたことがない。
もしかしたらペダリングのヒントが見つかるかもしれない。
見つからなくてもヒルクライムは面白そう…。
いずれはレースに出るのだしそろそろ経験しても悪くはない。
ということでかの有名なヤビツ峠に行くことにした。
その時は一番初めに登るならヤビツ、とやたらどこかのブログで推されていたので平均勾配とか獲得標高とかは見ずに即決だった。
見てもよく分からなかっただろうけど。

話を冒頭に戻す。
今考えれば家で輪行の準備をして
最寄り駅から行けばいいものの、
欲張ってJRの駅から行こうとしたのがアホだった。
結局死ぬほど時間がかかって
電車を3本くらい逃した記憶がある。
徹カラ明けのリーマンと大学生に
「何やこいつ…」って見られながら汗まみれでやってたなあ。

そんなこんなで電車に揺られて数時間、秦野駅に。
8時くらいだったせいかローディ全然居なかった。
駅前でいそいそと輪行解除してたら清掃のおばちゃんに声をかけられジュースを奢ってもらった。
今度来たときは何かお土産持っていこうと固く心に誓ったのをよく覚えてる。
ヤビツ目当てだと伝える前にヤビツでしょ?と聞かれたのでやっぱりみんな来てるんだなーと思った。

そして一番びっくりしたこと。
おばちゃん「高校生?」
僕「…(絶句) 一応社会人です」
おばちゃん「社会人…(絶句)」

多分夏休み期間でめっちゃ日焼けしてたからそう見えたんだろう(適当)
前に大家さんから大学生だと勘違いされたことはあったけど高校生て…

最終的には麦茶をボトル一杯にくれた。
最初は怪しすぎてチャリンコパクられるかと思ってたけどありがとうございました。
おばちゃんから教えてもらったヤビツへの道をガン無視し(説明が分かりにくかった)、ヤビツの入り口にある有名なコンビニに。

ネットでよく見てた画像を生で見るとテンション上がる。
そしてそのまま進んでいきちょっとしたら一番勾配がきついところに。
その時はそこが一番きついとは知らなくてめちゃくちゃ絶望した。
ハイキング?の人には負けられねえ…と頑張ったけどそんなに変わらないスピード。
確か5km/hくらいしか出てなかったな。
何よりもダンシングした方が遅いやんけ!ってびっくりしたなー。

何とか凌いでもヤビツはまだ続く。
当然ペースはガバガバ、脚はガチガチ、心拍数も見たことのない数値を叩き出してて自転車ってこんなにキツイんか…と軽くカルチャーショックだった。
その辺りの心拍数を2ヶ月後にはよく見ることになるとは夢にも思わず。

登り始めた時間は早かったが流石にスローペースなので数名のローディに抜かされる。
何とかついていこうとするが無理。速すぎてプロかと思った。
今思うとリュック背負って登ってるやつが頭おかしいとしか思えない。
この頃は例え20kmしか走らなくてもリュックを背負って走るのが当たり前のスタイルだったのだよ。

何度も何度も脚を付こうと思ったが、
何の為に来たのか分からなくなるので耐えた。
まあアリンコより遅いペースだったから途中で休んだ方が速かったよ!!!!!
10秒に1回くらいダンシング(多過ぎ)しながら淡々と踏み続け、頂上までもう少しのところでようやくリズムが掴めてくる。
リズムが掴めると多少楽になる。いや全然楽じゃないけど登りやすくなる。
そして頂上はよこいやと思いながら力を振り絞る。
実質死体の状態でゴール。

うわー登れたよ俺。まじかー。
みたいなことしか考えられなかった。
達成感よりも疲労感が物凄かったけど妙な高揚感があった。
それはたった一人で脚を付かずに登りきれたからなのか、単純に疲れすぎて頭がおかしくなってたのかよく分からないけど。
でも間違いなくあの時感じた何かは今に繋がってると思う。
途中でぶん投げたこの記事も追記することもなかった。

まあタイムは1時間を余裕で越えてた気がするけどね!!!

その後初めてのダウンヒル
楽しすぎて何度もカーブで死が見えた。

下山後、どうしようかなーと考えて自走で帰ることに。
ヘロヘロの状態だったけどテンションがめちゃくちゃ高かったせい。
途中でビアンキショップ寄ってスペシャリッシマ試走しちゃおうかな?とか考えてたけどまあお察し。
朝から天気が怪しかったけど雨に降られびしょびしょに。
東京着いたときはテンションは地底に沈んでた。

何とか千葉に着いたけどクソ天気良くてピーカン。
そういえば夏だった。
でもチャリンコと全身泥だらけ。シクロ帰りか。
近くの公園で泥を落とし、家でシャワーを浴び泥のように眠った。
あんなに疲れたのは日帰りで鎌倉往復した以来だったな。

そんなこんなで初のヒルクライムは忘れられない思い出となった。
当初の目的であるケイデンスは別に低くなかった。
今となっては僕が兄に「ケイデンス低くない?」と言っている。